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● 0013・「ツングスカ大爆発の日」
今日6月30日はシベリアのツングース地方に巨大な火の玉が降ってきたという日です。 今から101年前の1908年の今日、その大事件は起きました。 静かな朝を向かえた、ロシア北東部、中央シベリアに住む人々は、太陽に似た光が轟音とともに空を通過してゆくのを目撃しました。 大地は揺れ、窓ガラスは飛び散り、壁や天井のしっくいがはがれ落ち、多くの場所で火災が発生したそうです。 大音響は3,4回の爆音を伴い、それは半径千キロにわたってとどろいたと記されています。タイガの中に点在する原住民の人たちは、「天を走る悪魔が神の罰を受けて地上に落ちたに違いない。この世の終末がやってきた!。」と恐怖に包まれました。 この火の玉の落下した地点の近くに住む、エベンキ人と呼ばれる遊牧民の夫婦は、移動式の住居もろとも空中に舞い上がり、体中を強打し気を失ってしまいました。 意識が戻ると周囲には煙が立ちこめ、タイガの樹林が焼けたような感じを受けました。 彼らは恐ろしい伝説の生き物アグアが下りてきて、口から吐く火炎によってタイガを焼き尽くしたのではないかと考えました。飼っていたすべてのトナカイは焼死して横たわっていたと言います。 トナカイを探して歩き回っていたエベンキ人の目の前に、タイガの樹林が消失した広大な場所が入ってきました。以前は様々な種類の松の木の巨木がそびえ立っていた林がそっくり無くなっていたのです。黒く焼けた荒野が広がり、倒れた木や根こそぎ引き抜かれたような記が散乱していました。彼らは、この事件が悪霊の仕業ではないかとおそれ、その地を早く離れることにしたといいます。 この事件は、その後、世界的な異常現象を引き起こし、やがて科学の目が注がれるようになりました。ツングスカ大爆発、その全容はどのようなものだったのでしょうか? この続きは次週ご紹介したいと思います。 沼澤茂美
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