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BSNラジオ「ふるさと散歩」
奥三面遺跡群「アチヤ平遺跡」で見つかった環状配石と夏至の日の出
近著のご紹介
● 第45回---02月9日

「縄文時代の星空をハワイで見る」

 人間の短い一生から見れば、つねに変わらない輝きを放つと行っても良い星々の輝き。1000年2000年の時間単位で見てみると、星空はゆっくりと変化しているのがわかります。最も顕著な動きは、地軸の方向、つまり地球の回転軸の方向がが変化することで星空の見え方が変わることです。
現在の地球の地軸の方向は、北の空ですと北極星の近くで、「天の北極」と呼ばれる方向です。しかし地軸の方向は26000年の周期でゆっくると大円(たいえん)を描くように変化しているのです。たとえば約4000年前の古代エジプト文明川変えた頃は、天の北極方向にはりゅう座のツバーン、もしくはこぐま座のβ(ベータ)星がありました。地球の回転軸の方向が変わると、星空はどのように変化するのでしょうか?
実は、星座の並びや形はほとんど変化がないのですが、その場所から見える星が少し変化します。今から4000千年前は、日本では縄文時代の 中期から後期に当たる年代です。各地で大規模な集落跡なども発見されており、青森県の三内丸山遺跡もその頃のものとされています。県内では、旧朝日村の奥三面地区で発見された当時の遺跡からサークル状の石の並びが発見されて話題になりました。その頃の春の季節には現在よりも南の星座が見えていました。コンピューターで再現して驚いたのは、なんと新潟から南十字星が見えていたと言うことです。漆黒の空の中にそれは煌々とまばゆいほどの輝きをみせていたに違いありません。
現在ではそのような星空を見られるところはないのでしょうか?じつは、それとほとんど同じ空をハワイで見ることができます。3月頃なら夜半過ぎに,5月の連休あたりなら宵の時間帯がチャンスです。
特にハワイ島のマウナケア山の中腹、3000メートル付近の休憩所のあたりは最適です。まわりの火山の起伏が奥三面の地形によく似た風景を作り出し、まるで縄文の時代にタイムスリップしたかのような気分が味わえます。

ハワイ島「マウナケア山で縄文の星を見よう+すばる見学ツアー」
主催:JTB
★お問合せ・お申込み先★
 JTB関東法人営業新潟支店TEL:025(224)2201FAX:025(229)5775
*申込締切 2010年1月31日(日)
担当:倉谷(クラヤ)・渡辺・鴨居

沼澤茂美


奥三面で見えたと思われる南十字星の景観

「にいがた星紀行」野島出版より好評発売中
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